令和5年度6月5日 全国安全衛生週間準備打合せ会が常陸太田商工会にて開催されました。
前日の雨が上がり、天気の良い日に開催となりましたが、床上浸水など大きな被害を受けられました取手市民の皆様ほかには心よりお見舞い申し上げます。本日の打ち合わせ会はコロナ後の最初のオンサイト大会でした。
6月5日午後1時頃から常陸太田労働基準協会会員の皆様ほか続々と来訪され、用意した資料はほぼ配布されました。受付では暖かくなった今日の熱中症防止のためにも、お茶も配布され、茨城産業保健総合支援センターによる血圧測定や健康相談窓口も開催されたほか、労働安全衛生コンサルタント会茨城支部による安全衛生相談窓口も設置されました。
【受付の様子】
【会場の様子】会場はコロナの5類移行で一机に2名ずつの席を用意したほか、後部の椅子席もほぼ埋まる盛況さとなりました。
【菊地事務局長開催挨拶】本年5月より就任されました菊地事務局長から開会の宣言がありました。尚、これまで長年にわたり事務局長を務められた猿田前事務局長様も引継ぎを兼ねて準備の支援を頂きました。猿田前事務局長様、本当にご苦労さまでした。ありがとうございました。
【大藤会長挨拶】大藤会長からは、竜ケ崎での今朝の土石流へのお見舞い、コロナにより3年間大会を実施出来なかった後の今日の開催への思い、労働災害の発生状況でも特に福祉や医療関係で大幅増加していることへの憂慮といった太田協会を取りまく環境の概観が説明され、「みんなで、生き生き働き、人手不足も解消して」行きましょうとの励ましの挨拶がありました。
【水戸労働基準監督署 深津安全衛生課長】水戸労働基準監督署の来賓からは、深津安全衛生課長から、管内の労災発生状況について、資料を基に説明があり、また令和5年度から9年度までの国の第14次防労働災害防止計画に基づき、水戸労働基準監督署の同計画の概要説明がありました。特に今回から新しく導入された「アウトプット」と「アウトカム」についての考え方の紹介も頂き、署長に代わり祝辞を述べられました。
【水戸労働基準監督署 一幡監督官】
一幡監督官からは、大会要綱の説明を頂きました。特に労働災害の発生分析としては、墜落・転落、転倒が減らないことへの憂慮がなされました。令和4年には1216件の死傷病発生での増加傾向、また死亡件数も9件と前年度に比べ5件増加していること。社会福祉関連では、転倒16件、動作の反動(主に腰痛)が12件発生していること。1216件のうち、墜落・転落で133件、また陸上貨物23件、建設20件発生していることなど、今年度の労働災害防止に向けた、分析と方向性について説明がありました。
【特別講演 茨城産業保健総合支援センター 保健師 田中厚子先生】田中厚子先生はつくば大学大学院を卒業され、保健師として、つくば国際大学非常勤講師等多くの場において健康指導をされていますが、本日は「人生100年時代の職場のあんぜんと健康づくり」と題した特別講演をしていただきました。
とりわけ高齢化社会に移行している中での「転倒予防」対策としてどのようにすればバランスレベルが保てるものなのかを実際の方法を元に楽しくお話を頂きました。
その方法とは、
1 開眼片目立ちがどのくらいできるか(15秒以上できるか)
2 閉眼で片足立ちができるか(7秒以上できるか)
3 足のふくらはぎの太さが両手の親指と人差し指でつくる円よりもおおきいかちいさいか
4 股関節の硬さ(椅子に座って片足を組んで水平に他方の足に乗せられるか)、四股の練習
5 高さ40cmの椅子に座って片足立ちできるか
を自分で試してくださいとのことでした。
又、高齢化により、「骨粗鬆症」にならないことが大切で、ちょっとした転倒などから腰椎圧迫骨折になるとその後の人生に大きなダメージを受けること。人間の下肢の筋肉は早い内から減少していくため、働き盛りからの攻めの予防をし、骨密度や筋肉の衰えを防がなくてはならないこと。運動習慣のある人は男で33.4%、女で25.4%しかおらず、今日の社会における運動量が如何に少なくなって来ているかということを教えて頂きました。最後に、オアシス(おはよう、ありがとう、失礼、すみません)、あいさつ(明るく、いつでも、先に進んで、続けて)で生活しましょうとの指導を頂きました。
打合せ会は盛会に予定通り終了となりました。
来月からの安全週間に向かって皆様に事業場でも週間の行事を計画しコロナ明けの元気な大会を実施されますことを祈念いたします。